言葉と表現
6年前の今日「君の名は。」が公開された日です。
スタジオジブリ以外の邦画アニメ映画では初となる興行収入200億円を突破した作品です。
以前(8/1)のつぶやきで「君の名は。」のお話はしましたが、作中に登場する「宮水神社」の鳥居は、茨城の利根町にある蛟蝄神社の鳥居がモデルです。
お近くにお寄りの際は是非立ち寄ってみてください。
「君の名は。」の聖地巡りなどのサイトでも蛟蝄神社の文字はないので知る人は知るというレアな神社かと思われます。
地元だと知ってる人も多いと思いますが、あまり目立つところにもないので気になる方は是非!
おはようございます。庭瀬です。
秋の訪れ…
お盆も終わり、夏の暑さも夜には涼しくなり落ち着いてきた感じですね。
9月になるとお彼岸の時期です。
暑さ寒さもお彼岸までといいます。
暑いのは嫌ですが、空の雲も夏の雲から秋の雲に変わりつつあります。
秋はいいですね。
個人的に秋という季節が一番好きです。
秋といえば紅葉ですが、世界的に見て紅葉が見られる国や地域はそう多くはありません。
そもそも紅葉するのは「落葉広葉樹」だけです。
その落葉広葉樹が多くみられるのは日本を含む東アジアやヨーロッパの一部、北アメリカの東部と言われています。
そのせいか、紅葉を英語で言うと「Autumn leaves(枯葉)」と書きます。
日本だと紅葉と枯葉は同じ意味かもしれませんが、受け取る感覚が違うのが感じられるとおもいます。
日本語って同じものでも言い方を変えるだけで相手側の受け取り方も変わる面白い言語だと思います。
ご葬儀関係なのでお亡くなりになられた方をお呼びになる言葉として皆さんが耳にする機会がありそうな物をいくつか…
「死体(したい)」「遺体(いたい)」「亡骸(なきがら)」「屍(しかばね)」などは耳にしたことがあるのではないでしょうか?
それぞれの意味合いを簡単にお伝えしますね。
死体(したい)
基本的に亡くなった人をさす言葉です。
少し冷たい感じがしますね。
以前の報道では、身元が分かっていない場合に使われていましたが今は基本的に「遺体」と言われてます。
法律的に「死体遺棄」などでは耳にしますが、今後「死体」という言葉は文字のみで言葉にすることは少なくなるのかもしれません。
文字的に、どうしても亡くなった方をモノとしてとらえてしまうイメージがつく、表現がストレートすぎて口に出すのに躊躇するということで使われる場面が少なくなってきています。
もちろん基本的に葬儀社では使うことはない表現です。
遺体(いたい)
葬儀関係では基本「ご遺体」という表現をすることが多いとおもいます。
葬儀社のHPなどでも「ご遺体搬送」など使われる言葉です。
「遺体」とは「遺(のこ)す体」という意味で、魂が去ったお体のことを言います。
ですから、人としての尊厳を尊重し、故人と遺族に対しての哀悼の意を込めた丁寧な言い方かと思います。
亡骸(なきがら)
骸の文字を見ると骨へんが入るので少し寒々しい雰囲気を感じますが、基本的には「遺体」と同じく、敬意を込めた表現になります。
でも口に出して言うというよりは、文字として表現されることがメインです。
「故人様の亡骸を…」っていう事はまずありません。
屍(しかばね)
基本的に文学で使われる言葉です。
言葉として口に出すことは少ないと思います。
少し前だと漫画や小説で「屍姫」「屍鬼」などがありましたね。
…ほんと私が書くと漫画やアニメなどの話になりがちですが…
いかがでしたでしょうか?
同じ意味合いでも文字が変わればとらえ方も変わる。
日本語って難しいと思います。
今の時代のインターネット・メール・SNSなども基本文字で情報や思いを発信します。
相手の顔が見えないからこそ、丁寧な言い回しや「相手がこの文を見たときにどんな思いをするのだろう」ということを考えながら文字を発信していきたいと思うところであります。
メールやLINEで親や友人と交わす会話。
その中でも自分では普通だと思って送る文字が、とらえ方で「素っ気ない」「機嫌が悪い」など思わぬ感情を伝えてしまうこともあります。
出来るだけ丁寧に大切に文字を届けて誤解の生まないやり取りをしたいと思います。
「君の名は。」も、もっと上手く文字や言葉で伝えられたら何かが変わったのかもしれませんね。
あれはあれでハッピーエンドだからヨシとしましょう(笑)
久しく本も読んでないので、秋になりますし時間のある時に読書でもしようと思います。
そういえば買ってまだ読めてない柳田国男氏の葬送習俗事典: 葬儀の民俗学手帳を読んでみます。
皆様にお伝えできる面白いお話があればいいのですが…
では、空も雨が降りそうな重い雲ですが紫外線などお気を付けください。
それでは…
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